乾燥肌と漢方薬
乾燥肌
(これはとあるミニコミ誌に投稿した原稿です。)
毎年、秋の終わりころから薬局に相談が増えてくるのが乾燥肌の相談です。肌がカサカサしたり、潤いが不足してつっぱり感が気になったり、皮がめくれたりする相談が増えてきます。
多くの方は、保湿のためのクリームや軟膏、化粧品などを使って対応されていますが、乾燥肌の面積が広かったり、顔などの服で隠せないところが乾燥したりすると何とか治したいと相談に見えられます。
乾燥肌の区分
店頭で相談を受けていて感じるのは、乾燥肌のタイプには大きく分けて三つあるということです。ひとつは、体質や加齢によって乾燥肌になる方。もうひとつは生活習慣から乾燥肌を作ってしまっている方です。それと、この混合型という方がもうひとつです。
乾燥肌は、このタイプによって対応方法が異なります。
体質や加齢による乾燥肌
このタイプの方は、二つのことを注意する必要があります。ひとつは、肌の材料になる食品をしっかりと毎日とること。もうひとつは、体に取り込んだ材料がきちんと肌の材料として利用される働きを高めてあげる(新陳代謝を活発にする)ことです。よく、健康食品を期待して飲んでいる方や、皮膚に栄養を与える高価な化粧品で、量をたくさん使っている方がありますが、体の中の新陳代謝が弱いままでそういったものを使っても残念ながら期待するほどの効果は得られないでしょう。それよりも、使ったものが肌のところでゴミになってしまっている方もよくお見かけします。保湿効果の高い塗るタイプのクリームなどもこのタイプの方は使いすぎないように注意しましょう。
生活習慣からの乾燥肌
これは、食事の偏り、朝食抜きの食事、無理なダイエット、睡眠不足、運動不足、冷たい飲み物や生の食材の食べすぎ、水の飲みすぎ、思い込みによる体に合わない健康食品の使いすぎ、誤った下剤(センナ、アロエなどが多い)の毎日の使用、薄着、間違った化粧品の使用(特に使いすぎ)などが多いです。これらの多くは、自律神経系に負担をかけ、皮膚の下の毛細血管の血流の悪化をもたらし、皮脂や汗の分泌によくない影響を与えてしまいます。
混合型のタイプの方
上の二つの注意点を両方考えないといけません。
漢方的な対応方法
漢方的には体の中から対応します。体を温め血行を促し、冷えを解消することが目的になります。使える漢方薬は年齢や性別、胃腸の状態によって使う処方が違います。よく使われる処方としては、「当帰」という生薬の配合された「当帰飲子」や「温経湯」、年齢の上の方には「地黄」(ジオウ)の配合された漢方薬を使うといいでしょう。あと、生活習慣のタイプの方には「五積散」(ゴシャクサン)という漢方薬も効果があります。
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