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チャングムの誓いの中の東洋医学

 昨日放送された「チャングムの誓い、第43話皇后の決断」の前半は「傷寒論」という漢方の大切な考え方の言葉の宝庫でした。
 ドラマの中でも「張 仲景(チョウ チュウケイ)」の名前まで出てきましたので、漢方にかかわるものとしてはうれしいことです。
 台詞の中で、「傷寒証(症)」に関連するところをあげて見ましょう。

・場面:医局長が書庫で
「太陽系に邪(やまい)がある場合、発汗させることで治癒が可能。治療には陽気を通し、体の表面の寒え(ひえ)をなくす薬剤、麻黄を用いる。」
「少陰病は腎臓に属し、その性質から冷えと乾燥を嫌う。ゆえに附子をもって温める。」
「厥陰(けっちん)は肝臓に属し、血液を貯蔵し、筋肉に栄養を供給する。それゆえに内臓を温める薬を処方する」
・王様の気力回復としてチェゴサングンが話す場面で
「飛龍、ヤマブシダケ、ヒンチャムナムダケ、クルムチムルダケを食材として使う・・・」
・ミン・ジョンホと医官たちとの意見交換の場面で
 王様の症状として
「一日目は、頭痛、悪寒とともに、背中、腰がこわばって重くなる。二日目は微熱、眼の痛み、鼻の乾きがあり、四日目に喉の渇き、五日目には横になったり、起きたりを繰り返しおつらそうで、口と舌が乾き、口内炎ができた。」
 それを受けてシン先生が
「傷寒証は、寒(冷え)により体力が低下したとき、的確な治療をせねば、太陽系、陽明系、少陽系、太陰系、少陰系の順に移り、症状も変わります。」
 それを受けてウンベク先生が
「太陽系証が陽明系証に移行しつつあると思われ、陽明系証は高熱が出ますので『清熱補津湯(せいねつほしんとう)』を処方します。」
 それで治療していると医局長が言うとシン先生が
「白虎加人参湯がよろしいかと。」
・シン先生にチャングムとシンビが質問する場面で
「傷寒証は必ず皮膚や口の中に腫れ物ができるのですか?」
「そうとは限らん。シンビ説明してみろ。」
「口の中の腫れ物は、内臓に熱があるか、芯熱がある場合です。」
「そうだ。内臓に熱があるか、中焦の気が弱まると口内炎ができる。」
「張 仲景という人の本(『傷寒論』)を読んでみろ。ほとんどの医学書がそこからの引用だ。」

 これだけでもすごいボリュームです。でもドラマの中にこれだけの知識のものを入れてきて、それがドラマの展開に大きく関係する筋書きを組み立てていることだけでも興味深いです。
 漢方から離れても、いよいよというドラマ展開で、本当に来週が待ちどおぢいです。
 個々の漢方的な内容についてはまたの機会に。

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