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チャングムの誓いの中の東洋医学

 暑い日ですねー。でも今年は、あまり入道雲を見かけませんが、これからですかね。

 さて、「チャングムの誓い」の話です。

 ヨンセンの懐妊して、男児が生まれるとお世継ぎ候補となるわけで、悪巧みをしているオ・ギョモ、チェ一族は何とか阻止したいところに、お付の医女ヨリが、診断を偽って妊娠を阻止しようとしています。ここで、漢方的な専門知識を悪用しようとしています。
 女性が妊娠して、色々な症状が現れたときで、一般的な「血虚」という状態をヨリは報告し、それに対しての治療を行っています。食事療法や、当帰芍薬散がそうです。
 ですが、ヨンセンは、自分の母に似て、「血虚」とよく似てはいますが、実は違う「風熱」ということをチャングムが疑いだして、確認にしあわてています。
 「風熱」という状態なら、「血虚」の治療は逆効果になり胎児だけでなく母体まで危険にさらされてしまいます。
 この「風熱」という状態は、現在私が知っている中医学の言葉とは少し違うようです。理由として「遺伝的なもの」とか、「栄養のある食べ物はだめ」といっているからです。
 現在の中医学では、「風熱」というのは、「外から来る病気原因の一つ」で、遺伝的な問題はあまり関係ないからです。体質的な問題で、妊娠時に起こる病状のことのようです。
 どうもこれが色々と類推できるのですが、はっきりしません。もう少し調べてみようと思います。

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チャングムの誓いの中の東洋医学

 昨日の放送では、チャングムの親友のヨンセンが懐妊して、特別サングンから側室になったところが出てきました。

 東洋医学的な部分として、「血虚」の症状、これに対しての脈で「尺脈がジュ脈」「当帰芍薬散」「風熱」という言葉が、台詞の中にあり、特に「血虚」「風熱」がヨンセンの妊娠を守ろうとするチャングムと、それを妊娠を阻止しようとする医女ヨリとの医療対決が出てきています。

 女性が妊娠すると、一般的には脈は「滑(カツ)」という状態になり、これは皮膚の中でそろばんの玉がコロコロと転がるような感じの脈です。
 ところがヨンセンは「尺脈がジュ(おそらく渋)脈」といわれていました。これは、一般的な正常な妊娠時の脈ではありません。何かしら身体に問題が起こっているということになります。

 

東洋医学で脈を取るときは3本の指で手首を押さえて脈を取ります。このとき手首側から「寸、間、尺」といいます。「寸脈」は脈を見る側の人差し指、「間脈」は中指、「尺脈」は薬指になり、それぞれ臓腑が決まっています。

 ドラマの中で、ヨリが「妊娠して、4ヶ月までは不安定で、2ヶ月たつと酸っぱい物が欲しくなります。これは肝臓に負担がかかってくるからです。」と説明し、ヨンセンが「動悸がして、めまい、頭痛」を訴えると「血虚」からと説明しています。
「血虚」は主に肝臓で起こります。
 このとき医師団にも「血虚」として、症状と、脈を「尺脈が渋脈」と報告して、「当帰芍薬散」を処方するように指示されています。

 「血虚」というのは妊娠のときに負担のかかる肝臓で起こし、貧血や自律神経の失調まで含めた症状のことを言います。今の時代で言う「貧血」ではありません。
 「血虚」は東洋医学の診断では「虚証」になるので、ドラマの中のように、栄養のある食べ物で養生をし、「当帰芍薬散」という処方を飲めばいいのです。
 ところが、お母さんの妊娠時の状態と脈を診て、次のような症状「寝ていてもふらつき、顔が蒸気して、首筋にコリがある」という症状から、ヨンセンが「血虚」ではなく、実証の「風熱」ではないかと疑いを持ちます。それをシン先生に確認しています。

 

「虚」と「実」は性格がまったく逆の状態で、「虚」の治療を「実」に用いると大変危険なことになります。
 「風熱」とはどんな症状でしょうか。
 (つづく)

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雑誌のダイエット、成功例

 少し前に、ダイエットの特集があった、マガジンハウス社の「クロワッサン」を読まれて、ダイエットに挑戦された方がおられます。

 

この方たちが2ヶ月ほど頑張られて、結果が出てきています。一番頑張られた方が、-3.5キロで、-2キロぐらいの方が一番多いです。
 食事は途中から普通とのことですが、購入していただいたお茶や、漢方薬が役に立っているようでほっとしています。
 ダイエットは結果がはっきりしていますから、具体的な数字があがれば一安心です。

 

ご要望は、この倍ぐらいの数字ですから、ここから先が本当の意味で、肝腎なところになります。食事や、運動を増やすようにしてくれれば、もっと良いですから、これをご覧になっておられたら、アドバイスさせていただいたことを頑張ってください。

 

運動は、ラジオ体操から出良いです。これを毎日3セットやられて(テレビのほうで)1年で8キロやせられた方も見えますよ。

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チャングムの誓いで盛り上がる、その2

 「宮廷女官、チャングムの誓い」の再放送が続けて放映されていますが、お客さんや、出入りの業者さんにも見る方が増えてきています。
 ドラマ自体が楽しいのと、場面の色合いがいいのが気に入っていますが、ある人は料理のことや、俳優さんのことなどで、健康相談の息抜き話として、とても役立っています。

 

薬屋の業界、特に一般品の取扱店は業況がかんばしくないので、月末はあまり楽しい話が少ないのですが、「チャングム」のドラマでやる気をもらっている人もいます。
 このドラマのファンがもっと増えて欲しいものです。

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喉の痛みや、空咳の風邪

 気温の差が激しいためか、定休日明けの今日は、喉の痛みや、空咳、鼻水、体のだるさで体調を崩された方が多いようです。
 ウイルス性の風邪もはやっているようですから、体の冷やしすぎに注意して、早めに休養すると良いです。
 ここでたびたび触れる生姜や、ネギを使った料理屋、ニンニクを多めにとると良いです。
 食欲があれば、豚肉なども少し多めに食べていくと体によいです。
 夏の風邪は長引くことが多いので、用心してください。

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朝鮮人参について

 暑い毎日が続いています。

 

夏バテや、熱中症が現れる気候です。漢方薬で、バテや、元気にさせる生薬の一番はなんと言っても朝鮮人参になります。
 脱水症状気味のときに、塩分系の入った水分と、朝鮮人参の配合された漢方薬(たとえば生脈散、補中益気湯、清暑益気湯など)を飲むと体の回復力が高まります。以前はよくこの時期に出たものです。
 ですが、最近では都市部でデスクワークをしたり、冷房の部屋で仕事をして、あまり体を動かさず、汗をかかない方には、この朝鮮人参の効き目がよくないような感じがします。
生薬的に考えると、朝鮮人参は、心臓の働きを助け、体の保水能力を高める働きがあるので、やはり、炎天下に、汗をかきながら仕事をしたり、冷房のない部屋で生活する人のバテによく効く、農耕系の生薬なのかもしれません。
 現在では、血液の流れをよくしたり、水は捌けをよくする薬のほうが、体の重だるさが取れたりします。
 時代とともに、人の暮らしぶりが変わると、使う薬も変わるようです。

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チャングムの誓いに出ていた薬、ショウガ

 昨日放送分の「チャングムの誓い」は、疫病だと思われていた病気が、野菜の傷んだものを食べたことによる食中毒ということをチャングムが見つけることで、また立場を回復していくというドラマの軸がありました。
 かっこいい登場の仕方をした医女チャンドクさんと、ミンジョンフォとの連携で、疫学的な情報分析を行っていました。

 

食中毒ということで、チャングムが患者さんに飲ませるために用意したのが、生姜の煮汁でした。あと、ドラマの中では、葛や、オケラも良いとして話していました。

 

漢方薬の多くの処方には生姜が配合されています。薬の吸収をよくするために胃腸の働きを助ける目的ですが、この生姜がメインになる処方もあります。
 漢方薬としては、生の生姜と、干した生姜を使うことがあり、食中毒に用いるのは主に生の生姜です。ドラマの中で、チャングムが鍋に入れていたのは生の生姜でした。

 

ただ、手元の資料では、生姜は、蟹や魚の中毒に紫蘇と使うと良いとされていますので、野菜の傷んだものに効果があるのかどうかは記されてものがありません。

 

お刺身を食べるときや、冷たい麺を食べるとき薬味として、生姜や紫蘇、ニンニク、わさびなどを使いますが、これは、やはり中毒を予防し、また、胃腸の働きを冷たいものから守る意味もあるのです。ですから、お刺身などを食べるときは、薬味を利かして食べることはとても大切です。

 

少し違いますが、魚にあたって、蕁麻疹が出てきたときなどは、紫蘇の葉を使うと良いとされています。
 食事の毒消しで代表的なのは、麺類には杏仁、生冷瓜果には干したほうの生姜などと古い本には出ています。

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ダイエット体験談

 もともと太りやすい体質なのか、油断するとすぐに体重が増えてしまいます。漢方薬の勉強を始めて、初めのころ一番関心があったのがダイエットに関してだったかもしれません。
 男のダイエット話はくだらないかもしれませんが、まー聞いてください。

 

いままで、2度ほど積極的にダイエットをしたことがあります。
 1度目は、漢方を勉強し始めたころで、このときは8ヶ月ぐらいで17キロの減量に成功しました。やり方は、漢方薬を飲みながら、食事の油物を減らし、朝夕簡単な筋力アップをしました。冷たい飲み物は、量が取れるので、暖かいものしか口にせず、間食も控えました。
はじめの3キロがつらかったですが、1ヶ月半ぐらいで3キロ減少してからは、順調でした。
このとき面白かったのは、体重は、夜寝てるときにドンと減るということです。それと、体重の減り方は、グラフにすると、階段のようにまとまって減るということです。
7キロ減少したときに、味覚が変化して、味に敏感になり、濃い目の味付けが苦手になり、9キロ減少したときには、近所の銭湯でサウナと入浴をした後に暖かい飲み物が欲しくなりました。
 このダイエットで、17キロ落ちたときに、めまいを感じてそこで中断。その後、7年ぐらいはまずまず維持できました。

 

2度目は、身内の不幸事のあと、ストレスから寝酒を覚え、太りだしたのでゆっくり目のダイエットを心がけてみようと現在も進行中です。
やり方は、一日一食軽めの食事にして、野菜を多くとること。運動は、週に1回水泳で45分間は続けて泳ぐことと。漢方薬は、1回目よりは弱めの、脂肪が付きにくくなるという触れ込みのお茶タイプのものと、ヘルシア緑茶を飲んでいます。
 食事は、日曜日は、付き合いがなければお昼を水分補給のみに。
 この方法だと、体重の減りは少ないですが、ウエストなどは結構締まります。それに動くとすぐに汗が出てきます。結果今のところ5キロマイナスを維持しています。
 ダイエットをしていて、体の脂肪が燃焼すると、小便にビニールを溶かしたようなにおいがします。このにおいがすれば、順調に進んでいる証拠です。

 

ダイエットのコツとしては、口にするカロリーを何日間のトータルで、それまでよりは減らすこと。簡単な運動で良いですから、毎日すること。冷たい飲み物は、取りすぎると胃が膨らみ、また味覚が鈍くなるので避けること。食べ物は、あまり手を加えていない状態、たとえば粉に引いた小麦よりはお米などを食べること。
 食物繊維を多くとり、油物を食べる前は、野菜をたくさん食べてから、油物を取るという順序を考えると良いです。

 ちなみに自分が使った漢方薬は、1度目は、ボウフウツウショウサン、ダイサイコトウ、エッピカジュツトウ、ツウドウサン。
 2度目は、サンソウチャ、天然アエン、オオムギワカバ、ヘルシア、コキクジオウガンです。
 これらの2つか3つを、状態を見ながら使っています。

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緊張性の嘔吐

 緊張性の嘔吐で悩まれている方が最近少し多くなってきました。若い男性に多いようです。
 この症状、私も小さいころから苦しめられた症状で、引越しを期に転園した幼稚園の給食で生まれて初めて「ひじきの煮物」を見て、それが、その日の午前中に作っていた、人形の髪の毛代わりの「黒い毛糸」と思い込んでパニックになり、それ以来、お迎えのバスを見ると、嘔吐感生じるようになってしまいました。
 この症状は、年をとるごとにひどくなり、テスト前、遠足、修学旅行前、運動会の競技前などに、「空えづき」から始まって、一人でゲーゲーと大騒ぎでした。
 そのうち、朝食後にも現れるようになり、朝食にコーヒーを飲むと余計にひどくなるのですが、これに気が付くまで毎朝のようになやまされました。
 親は大変心配して、小さいころにやった交通事故で頭をぶつけた後遺症ではないかと色々な医療機関につれって行ってくれましたが、結局はよくわからなかったようです。

 

この症状を、私は、漢方の師匠に一発で楽にしていただいたのことが、漢方薬を効果のあるものと信じるようになったきっかけです。
 ですから、この症状の相談を受けると、大丈夫、心配ないよといってあげたくなります。

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セミの抜け殻

 ここ数日、暑さを満喫させてくれるのに欠かせないセミが朝からにぎやかに鳴いてくれています。午前6時を過ぎると、近くの公園から聞こえてくるようになりました。

 このセミのうち、大型のセミの抜け殻を漢方薬では、生薬として利用します。
 発熱や、のどの痛み、はしかのとき、蕁麻疹や湿疹、目の病気、子供の夜鳴きなどに、色々な生薬と組み合わせて使われています。
 最近では、薬草問屋さんにお願いすれば、細かくしたものが取り寄せれるのですが、そのままのを取り寄せると、お店で細かくしなければいけません。このときに、昔よろしく薬研というのを持ち出して、ゴリゴリとつぶしていきます。
 でもこの生薬をはじめに使った人はどのような思いつきで使ったのか、薬研を引きながらいつも思っていました。
薬局では、主に「消風散」という処方に配合しています。

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読書について

 祭日で、こんなに暑いとお店はのんびりとしています。
 こんなときには、積読になっている本を読む時間ができます。最近は、新刊本も読むのですが、かなり以前に読んだものを再読すると、どうやら見方や感じ方が変わっているらしく面白く読めるようです。このことを親しい人に話したら、「それが老化で、物忘れの始まり。」といわれました。
 最近読み返して面白かったのが、リチャードバックの「イリュージョン」、クラークの「2001年宇宙のたび」、夏目漱石の「坊ちゃん」、開高健の「白いページ」など、手当たり次第に読み返しています。
 本を入れた箱からどうしても見つからないのがジャックフィニィの「ゲイティスバーグの春を愛す」が見つからなくてまた文庫を買おうかとも思ってます。
 この時期になると、何とかの百冊とかが書店に並んでいますので気が向いたらまた積読書籍が増えるかもしれません。

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免疫力を考える

 つい先ほどお見えになられたお客さんと話をしていて少し気ることがありました。

 

ご相談は、重い病気が進行して、強い薬を使うようになって、吐き気がして食欲も落ち、体重がかなり減ったという相談で、何か食べさせる方法はないものかとという相談です。
いくつかのお薬の話と、ここに書きました、「つわり」のときとほぼ同じ養生法をお話しました。
 気になることというのは、この方は家族の方なのですが、「免疫力を上げるとされるもの(非医薬品)」を今でも飲ませているということです。

 

漢方的には、この方の使われている「キノコ」は、補気・補陽といって体に元気を与えることにはなるのですが、同時に体力の消耗ももたらし、特に、血、体液などを消耗してしまうことがあります。ですから、体重が減少しており、食事もままならない状態で「キノコ」や「免疫を上げるとしているもの」は効き目があるなしにせよ与えてはいけないものです。
 場合によっては、病状の更なる悪化をもたらすことも考えられます。

 

体重が減少し、飲食が進まない状態になったら、免疫力を上げないほうが、体が長持ちすると理解していただければ良いと思います。
 この状態では、栄養や水分の補給や、体内の保持が優先です。
 注意してみてください。

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チャングムの誓いに出ていた薬

 昨日放送された、「チャングムの誓い」(再放送じゃないほう)では、疫病が出てきました。

 

ドラマの中の台詞で「腹痛、下痢があり、一日で死に至るものもあれば、そうでない者もいる。しばらくすると湿疹が出てくるものもある」と説明しています。これからするとこの病気は、疫痢の類で、腸チブスのような伝染病だったようです。
 ドラマの中で、チャングムが、派遣されたところで、生薬の倉庫管理を任され、一悶着あった後に「オウゴンとオウレンが不足している」といわれて、近くの村まで買いに向かいます。
この生薬を結構使っているようですから、おそらくこのときにチャングムたちが使った漢方の処方が推測できます。
 「葛根黄芩黄連甘草湯(かっこんおうごんおうれんかんぞうとう)」という漢方の処方です。
この処方は、激しい下痢を伴う腸の病気によく使います。特に腸がひどく炎症しているときに使う処方の一つです。
 最近では、日本においては、大腸菌(O157)、腸炎ビブリオなどは少し流行することはありますが、あまりひどいことがさいわいないので、幸せなのかもしれません。

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塩辛(鹹味)について

 食事がだんだん西洋式のものが多くなるにつれて、塩辛(鹹味)のものをとることが少なくなっているようです。
 塩辛い味の食品には、栗や、ナマコ、アワビ、イカ、シジミ、あさり、ハマグリ、のり、あと、大豆系の調味料があります。

 

漢方では、この塩辛味は腎を支えるとして、現在でいうホルモン系などとの関連を指摘しています。実際に子宝に恵まれにくくて悩まれている方の多くの方が、この味の食品をあまり取っていない感じを受けます。特に、貝類はあまり食べないという20代の方が、私の地区では増えているようです。

 

ここでも何度か触れている「チャングムの誓い」に出てくる、宮廷料理には、上に上げた食材をよく使っていますし、中華料理などでも、干したアワビや、ナマコは高級食材だったと記憶しています。
 体のスタミナや、体力がいまひとつという方は意識してみると良いのではないでしょうか。

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喉(のど)の体温

 少し前のテレビで面白い実験のデータが紹介されていました。

 どちらかの大学の体育学部の先生が、運動後に喉の体温が、通常より少し下がるデータがあるというものでした。ちょっと考えると、運動後ですから体温が上がっているように思いますが、実測してみると下がっているというものです。
 この温度は通常より1度程度だったと記憶していますが、この先生の話だと、この下がった温度をとても好む細菌や、ウイルスがあるそうです。そうすると、運動後で、喉の温度が下がると、これらの細菌やウイルスが一気に増えて、喉の炎症を起こす可能性を指摘していました。
 これを見ていて、よく民間療法で、風邪の引きはじめや、喉に違和感を覚えたときに、ネギを喉に湿布するというのを思い出しました。
 漢方の教科書にも、葱を風邪の初期ののどの痛みに使うものがあります。おそらく温度のことは知らなかっただろうと思いますが、経験的に効果がある場合があることを知っていたのでしょう。

 これから、プールや海などで運動して、つい冷たい飲み物を手にすると思いますが、最初の一杯は暖かいもので、喉を温めると、喉から始まる風邪を予防できるのではないでしょうか。

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長く続けると良い漢方薬

 漢方薬には、今はやっている健康食品のように長く続けると老化を予防したり、体の状態を良好にしてくれるタイプのものがあります。
 これらのクスリの内容を見てみると、続けて飲めるような工夫が見られます。それは、長く飲んだときの体の変化をあらかじめ予想しているかのようなクスリの成分配合(生薬の配合)がなされています。

 代表的なのは、「八味地黄丸」をはじめとする「地黄丸」系の漢方薬です。これらの漢方薬は、主に、体の「老化」から来る症状の改善に使われることが多いのですが、内容的に、体を丈夫にすることだけでなく、丈夫にすると、体の自然な働きとして、新陳代謝が起こり、その結果としいてゴミが増えるので、このゴミの処理をスムーズに進めるための生薬も配合してあるのです。
 ですから、一つの栄養素だけを飲み続けるよりも、体に負担にならないようにできているので、長期に服用しても大丈夫といえます。

 

漢方薬には、薬の配合の中に、胃腸を守ったり、クスリの薬効が極端に強く出過ぎないようにするための生薬をわざと加えたりした処方がたくさんあります。
またもともと、症状を取ることよりも、再発予防的な処方も多いのです。

 

漢方薬もクスリだから、続けると危険というのはある面正しいいのですが、続けてはじめて効果が現れる処方もあることを知っておいてください。

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チャングムの誓い、少し脱線

 チャングムの誓いの大事典は面白かったですね。
 ところで、今日は少し柔らかい話を。

 

チャングムの敵役として出てくる、チェ一族、歴代チェゴサングンを何人も出し、一族が、オギョモ一味と結託し利権をむさぼる悪い役柄の一族です。
 キョン・ミリさん、ホン・リナさん、イ・ヒドさんが好演されています。
 このチェ一族、漢字では崔一族となりますが、ドラマを見ているとうまくこの特徴が出ているというはなしがあります。

 崔一族は、朝鮮半島に一系統しかなく両班(ヤンバン)の系統でチェ(崔)と付けば、全部が親戚になります。儒教の影響が強かった近年まで、このチェ同士の婚姻は避けられてきました。すんでいるところがどんなに違っても、タブー視されてきました。最近では、一部そうではないようですが、まだこだわりを持つ人も多いそうです。

 

この崔一族に特徴なのが、男性の鼻(小鼻の胡坐かき)と女性の勝気があります。これはどの世代でも変わらない、遺伝的な特徴なのかもしれません。鼻が大きく小鼻が胡坐をかいたようになっていますが、チェ・パンスルを演じている、イ・ヒドさんはまさにそのような鼻の形をしています。ひょっとすると、配役を決めるときにこだわったのかもしれません。あと、女性の気性は、ドラマのとおりで、負けん気の強い女性が多いです。

 

何でこんなことを知っているのでしょうか。情報ソースは内緒ということで。

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チャングムの誓いに出ていた食養生

 先回の放送分で、「脚気」に対しての色々な食事療法が出てきました。
 胃と脾臓(東洋医学的)が弱っているということが前提です。

 

食事では、豚、牛、鳥などの肉類を避ける。ネギ、ニラ、ごま油を避ける。逆に指示されたのが、おろした大根を重湯へ入れたもの、小麦やはと麦で作った重湯。小豆とコブをゆでて越した汁に砂糖を入れたもの、ナツメやニンニクを煎じたものもいいとドラマの中では出てきました。
  このあと、皇太后様の食事を調べたチャングムが、今回の話しの中心となる秘密の丸薬を作ります。
作り方は、ニンニクの臭いを消すために緑茶の葉を入れて、ニンニクを蒸してからつぶして、色付けに皮と種を取り除いた干しナツメと米ぬかをいれ、それらすべてを混ぜ合わせて丸めたものとしています。

 

これを1日に5丸とるように指示しています。これは気味の強い食品は適量を守ることがとても大切だからでしょう。

 

このニンニクと、米ぬかの効能として、ニンニクは、胃によく効き便通も整えるし脚気に効果があり、米ぬかは食欲がなく、吐き気のあるときに効くとしていました。
 現代からすると、両方とも、ビタミン群が豊富な食材で、なるほど脚気にいい食品です。
気味の強い食品をうまく使うことで薬になる例ですが、これをドラマの主軸にしていく話の進め方にはとても感心してしまいます。

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チャングムの誓いの中の東洋医学

 昨日放送分の「チャングムの誓い」は、またまた、内容的に難しいところが多かったですね。

 

シン医官が診断していた「かっけにゅうしん(脚気入心)」という病気については、現代においてほとんど見られない病気です。ドラマの中では、皇太后様の偏食が原因とされていましたが、よほど、偏食か、ダイエットでもしなければ起こしませんが、まれに、出産後の女性に脚気が見られるようです。

 チャングム、シンビ、ヨリの3人の医女が、皇太后の体を診察して、「下腹部の感覚がない」「膝と足首が曲がりにくく、足がむくみ、力が入らない」「微熱、悪寒、発汗がある」という症状を見つけ、特に最後の「微熱、悪寒、発汗」のところで、シン医官が驚いています。
 前の2つは、「脚気」の症状ですが、その症状が進んでしまい、とても危険な状態になったのが「脚気入心」という状態で、このときは「発汗」という症状がとても大切になってきます。
 体の弱っている人は、発汗をなかなかしないのですが、危篤な状態に近くなると汗が出てきます。汗をかくと体力が消耗しますし、体液が失われてしまいます。また体の体表面を守っている気が本当に損耗して来ていることをも示しています。さらに汗は、心の臓と深い関係があると東洋医学では考えているので病状が心に及んでいると判断しているからです。

 

「脚気」とういう病気については、古い医学書に載っていますが、「脚気入心」ということをはっきりと述べているのは、唐代の孫シバク(バクが難しいのでかたかなで)の『千金方』という医学書に述べてあるそうです。
 ここに「小腹が頑痺となって、三五日もたたないうちに嘔吐を起こすようなら、これは脚気入心というもので、すぐに死んでしまう。」と書かれています。
さらにここにはドラマの中に出てきたような食事療法が説明されていて、「ただ糠梁粟米、醤鼓葱韮、薤椒姜橘皮をたべるとよい」「病人はただ赤小豆野飲を飲むとよい」と書かれています。ドラマの中で色々と支持のあった食事や、大蒜と糠で丸薬を作ったりしている原点かもしれません。
 明日は、食事と、大蒜団子について。

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枇杷(びわ)の葉

 6月から今ぐらいは、くだもの屋さんの店先に枇杷が並んでいます。

 

昔から、この枇杷の葉を薬や、入浴剤として使ったり、お灸にしたりしてきました。

 

枇杷の葉には、胃を丈夫にしたり、炎症を抑えたり、下痢を止めたりする働きがあるとされています。
 アセモや、湿疹などには、入浴剤として使っています。

 

関西では、一部地区で、夏になると、「冷やしアメ」という飲み物がありますが、物の本によりますと、昔、生薬種を扱う薬屋さんでは、夏になると、暑気払いということでこの枇杷の葉を使った「枇杷葉湯」を振舞ったそうです。
 地区によっては、この枇杷葉湯の売り歩きもあったそうですが、残念ながら、めぐり合ったことはありません。
 処方はお店によって違うそうですが、枇杷の葉、桂枝、かっ香、木香、呉茱萸、我朮などを入れたものだったそうです。
 一種の胃腸薬、気のめぐりを好くする薬だったようです。

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「寝ちがい」によい漢方

 今年の梅雨は、陽性だそうで、降ると晴れるが極端です。
 梅雨前線をはさんで、北と南の高気圧の圏内にひどいと半日ごとに入れ替わり、気温差も相当な状態です。

 このような天候のときに多いのがいわゆる「寝ちがい」という、経験したことのある方なら、つらいような、情けないような、あの頸や、肩の凝り固まってしまった感じです。よく窓を開けたまま寝たりとか、蒸し暑くて汗をかいた後に、頸周辺を冷やした状態で寝ていると起こるようです。
 「寝ちがい」を起こしたときは、温めることが大切です。筋肉痛だろうということで、冷湿布や、サリチル酸、インドメタシン配合剤は良くありません。

 漢方薬は、この「寝ちがい」によく効くものがいくつかあります。
 代表的なのは、葛根湯です。胃が弱くなければ、煎じの薬湯か、粉薬などをお湯と一緒に服用します。大体に2、3服でよくなります。
 胃の弱い方には、桂枝加葛根湯がいいです。これは専門店で手に入ります。飲み方は葛根湯と同じです。

 

それらが手に入らないときには、生姜湯で代用もできます。生姜湯にレモンを入れると効果が上がります。

 

薬が手に入らないときは、ドライヤーで温めたり、温めたタオルをあてたりしてみてください。

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ウコンを「温める」「冷やす」から見る

 

ウコンが少し前からはやっています。テレビなどで何度も取り上げられ、健康にと飲んでおられる方も多いです。

 日本で売られているウコンは、「ハルウコン」「アキウコン」「ムラサキウコン」と何種類かありますが、昨日書きました、体を温めるか冷やすかの性質から次のように種類が分かれます。

 一番多く売られているウコン「姜黄(キョウオウ)」という種類のもので、ウコン色をしており体を「温める」性質があります。

 逆に「冷やす」性質のものが「玉金(ギョクキン)」と呼ばれるもので、姜黄より、色が薄くレモン色をしています。中国ではこちらを「欝金(ウコン)」とよび、姜黄と区別して使っています。

 

「ムラサキウコン」として売られているものは、どうも「我朮(ガジュツ)」であるらしく、これは体を「温める」性質のもので、もともとその苦味や辛味から、胃腸薬として使われたり、血液に流れを善くするものとして使われています。

 

少し前に、ウコンが肝臓の状態を悪化させたというニュースがありましたが、推測するに、肝臓の状態のよくなかった人が、「温める」性質の姜黄を飲んだことが問題ではないかと思います。
 肝臓の炎症の場合はやはり、「冷やす」性質のものを使うべきで、「温める」と病状を悪化させることが起こりえます。ここは、昨日書きました「温める」「冷やす」という漢方の基本的な考え方が大切になってきます。

 あと、「温める」性質の「姜黄」「我朮」は妊娠中の女性には絶対に飲ませてはいけません。これは、生薬の専門書には必ず記載がありますから、ご注意を。

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体を暖める食品、冷やす食品

 おそらく、多くの人が、スイカは、体を冷やすとか、しょうがは体を温めるという話を一度は聞いた事がるのではないでしょうか。

 

この考え方は、漢方の世界ではとても大切な考え方で、食材や、生薬のこの「暖める」「冷やす」という働きをうまく利用することで、薬剤の働きをたかめると同時に、副作用的な作用を起こさないようにすることもしています。また、食養生においても大切な考え方になっています。

 

これは、今はやっているサプリメントや、健康食品にも当てはまる大切な考え方だと思います。

 

たとえば、皮膚に強い炎症が起こり、かゆみや、熱感があるときに、刺激性のある、体を温める天然物を生成したサプリメントは、症状を悪化させる可能性がとても高いです。また、体格が良くて、血圧の高い方や、内臓に慢性的な炎症性の疾患がある方(たとえば慢性肝炎など)のときにも、漢方的には、刺激性のある「暖める」物はよくありません。
 ところが、最近はやっている、サプリメントや、健康食品は「代謝を上げる」ということが目的になっていたりします。これらの大部分が「暖める」物が材料になっていることが多いです。

 きちんと素材の性質を理解して、体によい使い方をし、無駄な飲み方や、体の調子を逆に悪くするような飲み方にならないように、「暖める」「冷やす」という考え方を使ってみてください。

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「しゃっくり」を止めるには

 胃腸に負担のかかりやすい時期になりました。この時期になると、たまに「しゃっくり」を治したいのでという方がみえることがあります。

 

「しゃっくり」は、横隔膜がある種の痙攣を起こしている状態です。ほとんどの「しゃっくり」は大丈夫ですが、本当にごくまれに、脳出血、脳腫瘍、胃がんなどでも見られることがあるそうです。
「しゃっくり」を止める方法として、驚かせる、水を飲む、背中を軽くたたく、まじないなど色々あるようです。
 民間薬的には、「柿のヘタ」を良く使います。「柿のヘタ」は「柿蒂(シテイ)」といって、漢方薬の生薬の一つです。

 

乾燥した「柿のヘタ」を5から10個ぐらい600㏄ぐらいの水に入れ煎じて数回に分けて飲みます。

 これでもだめな場合は、生薬の数を増やした漢方の処方を使います。このときは、漢方的な見立てにしたがって、おおむね4つぐらい「しゃっくり」の区別をして処方を選びます。

 

あと、「しゃっくり」に良く効くツボが膝にあります。
 「梁丘(りょうきゅう)」というツボで、足を伸ばしたとき、膝の外側にくぼみができて、そのくぼみのところにあるツボです。このツボを数回、足先のほうへ押し込む感じで少し強めに、押します。押すときは、ゆっくりと息を吐きながら押すといいです。
 左右2,3回ずつ押すといいです。

 

赤ちゃんや、ご年配の方にも有効ですが、力加減に注意して行ってださい。

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チャングムの誓いの中の東洋医学

 昨日の放送では、薬剤のことや、鍼灸のことはあまりなかったですが、東洋医学の基本的な考え方で、とても大切なところが出てきました。
 
 場面としては、女医ヨリさんが、皇后の症状を話す場面で、「爪を押すと紫斑が現れ」と話し、それに対して医官が「肝臓も悪いようだ。」という内容でした。
 
 漢方医学では、体の状態を考えるときに「五臓六腑」を考えます。
 
 この時代、もちろん現在の診断に使われる検査はないですが、東洋医学的には、内臓の状態が体の部位に現れ、この臓器の調子が悪いとここに現れるとか、逆にこの部分にこのような症状が現れるときには、内臓のこの部分が調子を悪くしていると考えます。
 
 「五臓」に対して、このような症状を表す部分のことを「華(ハナ)」と現します。

 関連は次のようです。
  「肝臓-爪」「心臓-顔」「脾臓-唇」「肺臓-毛(皮毛)」「腎臓-髪」となります。

 ですから、ドラマの中で、「爪」の状態で、「肝臓が…」という診断をしています。

 慣れてくると、これらの関連から、ある程度、体の中の状態をうかがえることがあります。
    
 体の中の調子を外から見て、少し気になったら、きちんと検査をしていただくきっかけになるのではないでしょうか?

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